KID管理システム導入事例株式会社稲葉電機様
株式会社稲葉電機は、大手重電機器メーカが設置・開発した大型電気設備の保守・点検・改良工事を担い、社会の重要インフラである「電気」を安全かつ安定的な送電環境を維持する事業を展開。鉄道や空港、迎賓館、浄水場、半導体工場など重要な施設の電気設備の保守・点検・改造を行っています。
1969年(昭和44年)創業の同社が20年ほど前に、受注業務の進捗管理をシステム化した「KID管理システム」。当時は同様のパッケージソフトはなく、ちばぎんコンピューターサービスがオーダーメイド開発を行い、これまで幾度もシステムの改善を重ねてきたシステムとなる。
今回は、同社を「電気の医者」と自認する稲葉電機 代表取締役会長 兼 CEO 吉澤 鎌二 氏に、システム化に至った経緯と効果についてお聞きしました。
導入の背景
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年間約1,400件の重電施設・機器のサポート
当社では年間1,400件ほどの業務を受注しています。その一つひとつが、重電機器メーカのパートナーとして重電設備及び機器の保守点検・管理であり、見積もりから作業に必要な機器・部品の管理・発注、現場での工事と工程管理や作業終了時には作業報告書を提出しなければなりません。さらには、各種図面の保管・管理も必要となります。こうした進捗管理の全てを私自身が手書きで担っていました。
複雑化する業務への対応
これだけ案件数が多いと、時には業務内容が途中で変更してしまうケースもあり、現場で実際に行われていることと書類との整合性が取れなくなる場合が少なくありません。社会インフラを支える電気が絶え間なく安全に供給される環境を維持する「電気のお医者さん」という当社の役を果たすためには、こうした状況を何としても改善する必要がありました。
導入の経緯
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必要となった効率的な管理
現在のシステムを導入する前は、進捗管理を私自身が対応していて、すべての工程が私の頭の中だけにありました。また、複雑な証書類のほとんどを手書き処理していました。ただ事業が拡大するにつれて、作業・工程の絶対量も増加してきますから、確実で効率的な管理は喫緊の課題でした。
手書き業務をシステム化
見積もり段階から工事に必要な機器・部品の調達、工事管理、検収まで、私の頭の中にある工程管理業務をシステム化したいとシステム各社に相談し、さまざまな提案をいただきました。
そのなかで、ちばぎんコンピューターサービスの提案内容はもとより、営業はじめ関わる皆さんの熱意や前向きな姿勢を評価し、ちばぎんコンピューターサービスと開発をスタートさせることにしました。
導入効果
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会社の中枢を担うシステム
今では、工事の進捗がどうなっているのか、資材の手配や納品状況といった全ての工程がKID管理システムで一括管理されています。工務部、総務課、設計管理課、情報管理課からなる会社組織ですが、全ての部署でKID管理システムを活用しており重要な経営ツールになっています。
システムの拡張
約1,400件の保守・工事案件の管理はもちろん、同システムを拡張したことで、45,000ページ相当にもなる図面や報告書も管理番号で連携し、容易に管理できるようになり、過去の案件にさかのぼって容易に管理できるようになったのは画期的なことでした。
今後の展開
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私たちの業務は、労働環境への変化や多種多様な電機システムに対応すべく多様化を続け、求められることも高度化しています。事業の性格から、24時間365日いつなんどき、いろいろな状況への対応も求められます。そういう環境では、現場業務とシステムのバランスが大事だと思っています。
KID管理システムを導入しておよそ20年、これまでも適宜バージョンアップを積み重ねてきたシステムですが、これまでの実績からも信頼できるちばぎんコンピューターサービスと今後さらにKID管理システムを成長させていきたいと思います。
- 社名
- 株式会社稲葉電機
- 住所
- 千葉県千葉市稲毛区穴川二丁目9番8号
- 設立
- 昭和53年11月24日
- ホームページ
- http://www.inabadenki.com/
- 事業
- 受変電設備 点検、試験(低圧、高圧、特高)
受変電設備及び高圧・低圧盤納入試験
受変電設備及び高圧・低圧盤更新、改造、設計、施工(低圧、高圧、特高)
自家発電設備の点検、試験、改造(低圧、高圧)
プラント電気設備改修(低圧、高圧、特高)
UPS、VVVF、AVR点検及び試験(低圧、高圧)